2016年規定審議会決定報告書

ジョン・ヒューコRI事務総長からのメッセージ

Hewko_John規定審議会代表議員、地区ガバナー、地区ガバナーエレクト、地域リーダーの皆さま

平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

おかげさまで2016年規定審議会は無事終了いたしました。これも審議会の代表議員を務められた皆さまのご尽力のおかげと心より感謝しております。今回の審議会では、会員身分例会の柔軟性など未来に目を向けた決定が下されました。承認されたこれらの方針変更により、会員種類を自ら決定し、例会の頻度、場所、方法を選ぶためのより多くの裁量がクラブに与えられます。

これまで15年間、ロータリーでは、会員資格、職業分類、クラブ運営に革新性を取り入れた試験的プログラムを実施してきました。これらの試験結果や会員からの報告によると、例会方法、会員 資格、クラブへの参加方法などについてクラブが決定できる柔軟性が多ければ多いほど、クラブに活気が生まれ、成長する傾向にあることが分かっています。

今回の決定により、細則に変更を加える柔軟性がクラブに与えられる一方で、例会や出席、クラブの構造、会員種類を変更しないことを望むクラブは、従来と同じ方法を取り続けることができます。

会員種類と例会の柔軟性に関する審議会決定について、詳しくはこちらをクリックしてご覧ください。この情報をクラブや地区、地域のロータリアンにもお伝えいただけますようお願いいたします。また、審議会決定のまとめをRotary.orgからご覧いただけます。

何とぞよろしくお願いいたします。

事務総長 ジョン・ヒューコ

2016年規定審議会の決定に関する説明

2016年規定審議会 クラブ 運営 に大幅な柔軟性 に大幅な柔軟性
今年4月、世界中のロータリー地区の代表議員がシカゴに集まり、ロータリーの方針の見直しを行い、クラブ運営に大幅な柔軟性を認める決定をしました。これらの決定には、例会の頻度、場所、方法、および会員種類に関する変更が含まれます。
なぜ変更が必要なのか?
一部の国や地域でロータリーが急速に成長している一方で、会員数の減少や会員平均年齢の高齢化といった問題に直面している国や地域もあります。

これまで15年間、ロータリーでは、会員資格、職業分類、クラブ運営に革新性を取り入れた試験的プログラムを実施してきました。これらの試験結果や会員からの報告によると、例会方法、会員資格、クラブへの参加方法などについてクラブが決定できる柔軟性が多ければ多いほど、クラブに活気が生まれ、成長する傾向にあることが分かっています。

今回の規定審議会の決定により、すべてのロータリークラブは、例会や出席、クラブの構造、会員種類について、規定審議会が承認した新しいオプションを取り入れてクラブ細則を修正することが可能となります。ただし、これらの変更を加えないことを選択するクラブは、従来と同じ方法を取り続けることができます。

例会の頻度、形式、出席に関する柔軟性
規定審議会の代表議員は、ロータリークラブ例会の運営方法に関する制約をなくすという制定案を圧倒的多数で採択し、クラブの健全さは出席率だけで決まるものではないと認識しました。RI理事会と審議会代表議員は、クラブに以下の裁量を与えることに同意しました。

・ 例会の曜日と時間を自由に決定する
・ 必要に応じて例会を変更または中止する
・ 奉仕プロジェクトまたは社交行事を「例会」とみなす
 直接顔を合わせる例会、オンラインでの例会、その両方を交互に行う例会、あるいは両方の方法を同時に用いる例会(例:直接顔を合わせる例会にオンライン[ビデオチャットなど]で参加する)のいずれかを選ぶ
出席要件、または出席要件を満たさなかった会員の終結に関する方針を緩める(または厳しくする)

クラブは、少なくとも月に2回、何らかの方法で例会を行う限り、例会頻度を減らすことができます。ただし、各月の最終例会後15日以内に月次出席報告をガバナーに提出するという要件は変わりません。

これらの規定審議会の決定は、標準ロータリークラブ定款の現行の規定に変更を加えるものではありません。例会や出席、クラブの構造、会員種類について変更を採用することをクラブが選択する場合、クラブ細則を修正する必要があります。一方で、これらの変更を加えないことを選択するクラブは、従来と同じ方法を維持することができます。

Eクラブとロータリークラブ
例会方法に関する大幅な柔軟性を全ロータリークラブに認めることを決定した2016年規定審議会は、Eクラブと従来型クラブを区別する必要性がなくなったことを認識しました。この理由から、国際ロータリー細則と標準ロータリークラブ定款からEクラブに関する言及が削除されました。ただし、Eクラブは、オンラインのみ(または主にオンライン)で例会を開くことを強調するために、引き続き同じ名称を使い、Eクラブとしての立場を維持することができます。

会員種類に関する柔軟性
RI細則と標準ロータリークラブ定款の規定では、「正会員」と「名誉会員」の2つの会員種類があります。クラブ細則を修正することにより、クラブは、地元のニーズに応じて新しい会員種類を追加できます(例:準会員、法人会員、家族会員など)

・ 国際ロータリーに記録され、会員への全恩典を享受できるのは、RI人頭分担金を支払う正会員のみとなります。
・ 追加の会員種類を設けるクラブは、これらの会員を「正会員」としてロータリークラブに報告すべきです。また、これらの会員のRI人頭分担金が支払われるようにすることは、クラブの責任となります。
クラブと地区は、これらの会員のRI人頭分担金以外の会費(クラブ会費、地区賦課金、食事代など)、出席要件、奉仕活動への参加について独自の方針を定め、これをクラブ細則に反映させます。
・ 元会員や移籍会員の入会についての要件は、各クラブの裁量で決められます。これには、現ローターアクターの入会をクラブが認めるかどうかも含まれます。

ローターアクターの二重会員身分
審議会は、国際ロータリー細則を変更し、ロータリークラブ入会の資格を満たす現役ローターアクターが、ローターアクト会員であり続けると同時にロータリークラブに入会できることを認めました。

ロータリークラブ入会資格をもつ若いリーダーに、ローターアクトへの関与を維持できる方法を提供すると同時に、例会の形式と頻度に大幅な柔軟性を認めることによって、ローターアクターがロータリークラブにスムーズに移行できると期待されます。ロータリーファミリーの一員であるローターアクターは、世界市民としての意識を持ち、かつ奉仕、世界理解、平和というロータリーの目標を共有する人たちです。

クラブは今後も新会員から入会金を集めることができますか?
はい。審議会の決定により、RI細則とクラブ定款から「入会金」が削除され、新会員は入会金を支払わなくても入会できるようになりましたが、各クラブの裁量で今後も入会金を徴収できます。クラブは、入会金(やそのほかの費用)に関する規定をクラブ細則に加えることができます。

一連の変更によって、ロータリーの評判やブランドが損なわれることはありませんか?
2016年審議会で採択された制定案は、例会や会員種類に関するクラブの柔軟性を認める一方で、ロータリーの本質からの逸脱を認めるものではありません:

・ ロータリアンは、事業や専門職および地域社会のリーダーであることに変わりはありません。会員の資格に変更はありません。
・ ロータリーの基本的信条である「ロータリーの目的」に変更はありません。
・ ロータリーの本質を表した文「リーダーのネットワークへ」「アイデアを広げる」「行動する」に変更はありません。
・ 親睦、高潔性、多様性、奉仕、リーダーシップというロータリーの価値観に変更はありません。
・ ロータリーの最も大切な特徴の一つである「四つのテスト」に変更はありません。

審議会による変更は、ロータリー会員の資格や資質を脅かすものではありません。むしろ、これらの変更は、第2世紀においてロータリークラブが今日的な意味を持ち続け、変化する環境に適応していく能力を与えるものです。

変更はいつ有効となりますか?
2016年7月1日に有効となります。現会員および地元の職業人や市民リーダーのニーズと関心にクラブが応えるために、クラブがどのような変更を取り入れるべきか(または取り入れないか)を、今から話し合うことをお勧めします。