ロータリーの友12月号

あきらめない from Rotary International on Vimeo.

【見ず知らずの人たちを支援する】

親愛なるロータリアンの皆さん、私は、エンジニアとしてロータリーに入会しました。エンジニアリングは多くの分野に分かれていますが、ロータリーには、エンジニアリングに関して、それに匹敵する数の職業分類があります。私の場合はメカニカルエンジニアです。メカニカルエンジニアは、新しいビルの暖房や冷房の負荷を計算したり、適切な場所に適切な照明を配置されていることを確認し、噴水式の水飲み場から温水が出てきたりすることがないよう、配管を設計します。

メカニカルエンジニアは大勢の中で目立つ存在ではありませんし、自分らの仕事に注意を喚起することもしません。皆さんも、出入りするビル、運転する車、いつも通る道路の信号システムなどを設計したエンジニアのことを考えたりはしないでしょう。しかし、エレベーターに乗る時、車のエンジンをかける時、青信号で道路を渡る時はいつも、皆さんは見ず知らずのエンジニアに命を預けていることになります。行きたい階でエレベーターのドアが開き、思った通りに車が動いたり止まったりし、横断歩道の信号が青になる前に、車両向けの信号が赤になることを固く信じているはずです。つまり、皆さんは毎日、面識のない、名前も知らない人の手に命を委ねているというわけです。皆さんはそれらの人たちのことを全く考えたことがないかもしれませんが、それらの人たちは毎日の生活に大きく関わっているのです。

私は、ほかのいかなる職業についても同じような例を挙げることができます。普通の仕事にも、同じように人生を変える影響力があります。私たちの目に触れるものもあれば、そうでないものもあるでしょう。私たちは職業によって、人々がより良く、より安全で、より健康な生活を送る手助けをすることができます。

まさに、私たちがロータリーで実践していることと同じように。自らの職業を通して、自らのクラブで、地域社会で、海外で、私たちは見ず知らずの、そして今後も会うことがないであろう人たちの人生に触れています。さらに、世界の至る所で、毎日、ロータリーの活動について知ろうと知るまいと、人々はロータリーの活動によってより良く、より安全で、より健康な生活を送れることができるのです。

私たちが手を差し伸べる人たちは、ロータリアンに会ったことがないかもしれませんし、ロータリーの存在さえ知らないかもしれません。それでも、これらの人たちはロータリーが掘った井戸からきれいな水を飲み、ロータリーが提供した本を読んで学び、より良く、より幸福で、より健康的な生活を送っています。なぜなら、「人類に奉仕するロータリー」だからです。