10月24日世界ポリオディ
ナイジェリアが再びポリオ常在国に
2016年10月14日更新
今年8月、ナイジェリア北東部のボルノ州で野生型ポリオウイルスによる3件の症例が報告されました。世界保健機関(WHO)がこれらの症例を確認したことを受け、ナイジェリアは再びポリオ常在国リストに追加されました。現在、同国以外にアフガニスタンとパキスタンがポリオ常在国となっています。
同国でのポリオ症例は2014年7月以来であり、すべてのロータリアンにとって非常に残念なニュースとなりました。しかし、ナイジェリアは必ずポリオに打ち勝つことができると私たちは信じています。今回のポリオ発生に迅速に対応するため、ロータリーは50万ドルの追加支援を行ったほか、パートナー団体と調整を図りながら緊急対策を進めています。ナイジェリアの北東にあるチャド湖沿岸5か国では、ポリオの感染拡大を防ぐために大規模な予防接種キャンペーンが実施されています。
新たな発症が報告されたものの、ナイジェリアとそのほかのアフリカ諸国、そして世界中で、ポリオ撲滅活動は大きな進展を見せています。
わずか4年前の2012年、世界のポリオ全症例の半数以上が、ナイジェリアから報告されていました。しかし、質の高い予防接種キャンペーンとサーベイランス(監視活動)、および政府の支援により、同国は撲滅に向けて大きく進展してきました。さらに、今回の新たな発症が確認されたのも、サーベイランスの強化に引き続き努めてきたことの証しです。
私たちは、不安定な地域、および南スーダンやシリアといった紛争地域でも、ポリオの突発的発生を迅速に食い止めることに成功してきました。ナイジェリアでも、これと同じ方法で乗り越えていくことができるでしょう。
ロータリーはポリオ撲滅に全力を注いでいます。私たちは今後も引き続き、撲滅活動にあたるロータリアン、特に母国でポリオ撲滅に懸命に取り組んできたナイジェリアのロータリアンをサポートしていきます。皆さまのご支援があれば、野生ポリオウイルスをこの世界からなくすことができます。
インターナショナル・ポリオプラス委員長 マイケル K. マクガバン